大正天皇の大饗
国内外の要人と天皇の即位を祝った「大正大饗」
徳川の時代が終わり、明治17年(1884)、二条城は宮内省所管の離宮となりました。大正4年(1915)、大正天皇の御大礼が京都で行われるにあたり、11月10日に京都御所紫宸殿で即位礼、11月14日夜には仙洞御所跡に設けられた大嘗宮で大嘗祭が、そして11月16日・17日に二条離宮で、大饗が催されることになりました。
二条離宮で大饗を行うため、二の丸御殿の北側、現在の清流園の場所に饗宴場が建てられたほか、調理所や渡り廊下といった付帯設備、南門と南橋が新設されるなど、二条城の姿は大きく変わりました。
大饗は、皇族、文武高官、有爵位者に加え、外国大使夫妻なども招かれた大規模なものでした。大饗第一日の儀では伝統的な日本の料理がふるまわれ、久米舞や悠紀・主基地方の風俗歌舞ともに「五節舞」が舞われました。その翌日、大饗第二日の儀と夜宴の儀ではフランス料理を供し、西洋音楽が演奏されるなど、西洋式の饗宴が行われました。
当時の献立を現代的に解釈してつくった饗宴料理
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- 蝲蛄濁美
- ザリガニのビスク
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- 蒸茄鱒
- 虹鱒のポッシェ ソースジョワンヴィル
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- 被包肥育牝鶏
- 牛フィレ肉のモデルヌ風
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- 烹炙牛織肉
- 鶏肉のマレシャル
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- 椪柑氷酒
- ミカンのグラニテ
※『大禮記録』(国立国会図書館蔵)を参考に、現代的な解釈のもと大饗2日目のフランス料理を再現しました。
※料理再現 HOTEL THE MITSUI KYOTO総料理長 高木忠宏、 都季 料理長 浅野哲也
※肩書は料理再現当時のものです。
※料理再現 HOTEL THE MITSUI KYOTO総料理長 高木忠宏、 都季 料理長 浅野哲也
※肩書は料理再現当時のものです。
西洋音楽
大饗第二日の儀と夜宴の儀を西洋音楽が彩ったのも特徴的です。式部職楽部及び海陸軍軍楽隊によってオペラの序曲などが演奏されました。
- 大饗大二日の儀
- 行進曲(式部職楽部)
- 小娘マノン歌劇意想曲(マスネ/フランス)
- ツアンパ劇序曲(ヘロルド/フランス)
- 小夜楽重舞曲(ハルトク/オランダ)
- 露西亜人劇中所作圓舞曲(ルイジニ/フランス)
- メフィストフェレ劇綜合曲(ボイト/イタリア)
- 青キリボン行進曲(クルチ/アメリカ)
- 大饗夜宴の儀
- 行進曲(式部職楽部)
- 伊國漁夫歌劇序曲(オーベル/フランス)
- 民ノ大祭歌劇(マスカニ/イタリア)
- 天恩圓舞曲(ゼルマン/イギリス)
- オイゲネオニギン歌劇綜合曲(チァイコウスキー/ロシア)
- アルゼリアニ住ム伊太利人歌劇序曲(ロシニ―/イタリア)
- マノン小娘歌劇綜合曲(ブチニー/イタリア)
- 組楽絶景ノ一節(マスネ/フランス)
- 天色圓舞曲(ガナイ/フランス)
- トロバトール歌劇意想曲(ウエルヂー/イタリア)
- 曲藝師歌劇意想曲(レオンカバルロー/イタリア)
- 佛國軍隊行進曲(プランクエット/フランス)
写真:久保田康夫(バウプラス京都)ほか