400年前の二条城に想いを馳せる茶会へ

寛永3年(1626)、二条城に後水尾天皇が行幸されるにあたり、大御所・徳川秀忠と3代将軍・家光は、家康がつくった二条城をスケールアップさせました。敷地を拡げ、さらに御殿を建築。狩野派が障壁画を描き、庭園を改修するなど、最先端の技術と芸術で彩りました。この寛永の大改修には2年もの歳月を要しましたが、そのプロデューサーであったであろう人物が、大名で茶人、作庭家でもあった小堀遠州です。「寛永茶会〜菊と葵〜」では、後水尾天皇の行幸をテーマに、徳川家光や家臣らが集った茶会をイメージし、小堀遠州が大広間で茶を点てます。

後水尾天皇は二条城に5日間滞在され、歌会や能を楽しまれたことが『寛永行幸記』といった史料に記されています。後水尾天皇を中心に発展した寛永文化と一流文化人をもてなした武家の文化。国宝内でお茶とお菓子をお召し上がりいただきながら、その両方にふれていただくひとときです。

国宝・二の丸御殿を夜間貸切のうえ大広間に入室

「寛永茶会~菊と葵~」は、閉城後、国宝・二の丸御殿を貸切にして行います。茶会が催されるのは、二の丸御殿でも最も格式が高いとされる大広間。通常は入室できない部屋内にお座りいただき、茶会にご出席いただきます。江戸時代の人々が集った、その歴史を感じるとともに、障壁画や欄間など、細部まで間近でじっくりご覧ください。

プロの能楽師による演出

「寛永茶会~菊と葵~」には、お客様のほか、3代将軍・徳川家光や京都所司代・板倉重宗らが参加します。時代衣装を身にまとったキャストはほとんどがプロの能楽師です。江戸幕府の式楽であった能。能楽師たちの美しい所作が江戸時代を思わせるでしょう。寛永行幸でも能が上演され、後水尾天皇や徳川家光が二の丸御殿から能を見物しています。この茶会でも行幸ゆかりの謡や舞をお楽しみいただきます。

寛永行幸時に改修された二の丸庭園を鑑賞

寛永行幸を機に、小堀遠州の指揮のもと二の丸庭園は大規模に改修がなされました。二の丸御殿の大広間、黒書院、そして後水尾天皇のために建てられた行幸御殿(現存せず)からの眺めを考えて造られたと言われています。その後、幾度かの改修を経て、現在では、国の特別名勝に指定されています。その美しい眺めを静かにご堪能ください。

写真:久保田康夫(バウプラス京都)ほか